立石寺(山寺)は860年に天台宗の高僧 円仁によって建てられたと伝えられる。松尾芭蕉の有名な句はここで詠まれたもの。年間70万人以上が訪れる。創建時に比叡山延暦寺から分けられた不滅の法灯が今なお燃え続けている。1015段ある石段を上がるごとに煩悩が消えていくという。昭和期には降りるためのすべり台があったという。参道から見える巨大な岩の表面には複雑な形の穴が空いている。信仰の対象となったこの岩は凝灰岩。約800万年前に大規模な噴火がありできたもの。こうした雲形侵食は凝灰岩に含まれる小石が落ちてできた穴に雨が降り凝灰岩の結晶が穴の近くにできて剥がれ落ちて穴が大きくなる。1メートルの穴ができるのに1,000年から1万年かかる。そこに山寺ができ信仰を中心とした町が生まれ大きく栄えた。