ウクライナが提唱する和平案を巡って各国首脳らが話し合う「平和サミット」が、スイスで始まった。欧米や日本の首脳らだけでなくロシアとの関係も重視するグローバルサウスと呼ばれる新興国も含め約100の国や国際機関が参加したとして、ウクライナ・ゼレンスキー大統領はその意義を強調し、今後、各国と行動計画を作成してロシア側にも伝えるなどウクライナに有利な形で和平を目指したい考えを示した。会議前日にはロシア・プーチン大統領が和平交渉を始める条件だとする案を一方的に示したが、米国・ハリス副大統領は「彼が求めているのは交渉ではなく降伏だ」と批判し、ウクライナ支援を継続する考えを示した。岸田総理大臣は原子力安全の議論に貢献していくとともに地雷除去や電力分野などでの支援を続けていく決意を示した。岸田首相は「公正かつ永続的な平和をウクライナで実現することは、協調の世界に導いていくために象徴的に重要なことだ」と述べた。一方サウジアラビア・ファイサル外相は「困難な妥協」という表現を使い、「和平の実現にはロシアを議論に参加させる必要がある」という考えを示した。