ロシアによる軍事侵攻を受けているウクライナの公共放送の幹部などが来日し埼玉県川口市にあるNHKの施設で映像を保管する方法について研修を受けた。川口市のNHKアーカイブスセンターを訪れたのはウクライナ公共放送のアーカイブ担当の幹部など15人。ウクライナ公共放送はウクライナの歴史や文化を記録したフィルム3万点以上を保有している。しかしロシアによる軍事侵攻で首都キーウのテレビ塔が攻撃されるなど保有する映像が失われるおそれがあるという。担当者らは映像を保管する方法について研修を受け映像の内容ごとにフィルムを仕分ける方法や温度と湿度を一定に保って風通しをよくすることでフィルムを長く保管できることなどを学んでいた。ウクライナ公共放送のアーカイブ責任者、タイーシャ・トゥルチンさんは軍事侵攻によっていつ何が壊されるか分からない中、存在していた証しとなる映像を大切に保管することの重要性を痛感している。日本で学んだことをウクライナでも実践していきたいと話していた。一行はJICA・国際協力機構などの仲介で来日していて来月6日までNHKで研修を受ける予定。