三重県から来た粕谷さん。依頼品は川喜田半泥子の花生け。60年ほど前、三重県で建築資材の配達をしていた粕谷さんのお父さんのもとを川喜田半泥子が訪ねてきて、陶芸に使う土を探していると話したという。お父さんが所有する山の土を分けてあげると、もらった土で作ったものですと言って持ってきてくれたという。本人評価額は10万円、鑑定結果は100万円。依頼品は川喜田半泥子のものに間違いないもので、最晩年のものだという。もともと川喜田半泥子の作品は茶碗が多く、花生けを作ることは珍しく、中島誠之助は初めて見たと話した。