高橋さん(仮名)は新型コロナワクチンを接種した後、口のしびれや重い倦怠感などさまざまな症状に悩まされている。当初、原因が分からず10か所の医療機関を転々とすることに。高橋さんが受診ている岡山大学病院。この病院に通う患者が訴えるワクチン接種後の症状は、手足のしびれや倦怠感、頭痛、めまいなど、他の病気でも起き得る症状のため、判別が難しい。予防接種健康被害救済制度を知り、申請に向けて動き始めた高橋さん。しかし、大きな壁に直面。高橋さんが準備した申請書類は、これまでにかかった11の医療機関や薬局全てから、カルテや受診証明書、領収書など。体調不良を抱えたまま集めた。ようやく自治体に申請するも、書類の不備や不足を指摘され、何度も修正を求められた。申請が受理されたのは準備を始めてから半年後のこと。これまで4年間で治療や検査にかかった費用は100万円以上。一刻も早く認定されることを願っている。救済制度の認定を受けた男性は、認定されるまでに申請から1年以上を要したと話す。