広島市のゆうこさん(40代)を取材。性暴力被害に対する裁判を行った。被告は実の父。NHKのウェブアンケートでは、性暴力を受けた人の加害者との関係について、配偶者以外の家族・親族と答えた人の割合が13.5%。ゆうこさんは被害の記憶に蓋をして生きてきたが、30代後半で支えだった祖父母を亡くし、被害の記憶がフラッシュバックするようになった。PTSDの症状が出て、感情のコントロールもできなくなり、周囲に怒りをぶつけるようになった。思い詰め、ネット検索で性暴力被害者の支援機関を見つけて相談した。支援員は裁判という方法があると伝え、裁判を決断したとき、ゆうこさんは41歳になっていた。証拠・証言が役立ち、父は性的虐待を認めたが、時期や回数などを否定し謝罪はなかった。1審ではゆうこさんの敗訴。理由は訴えるのが遅いこと。民法では、請求可能期間を不法行為を受けてから20年と定めている。