80回目の原爆の日を迎えた広島。惨劇をどう後世に伝えるか。94歳になった被爆者の男性は、今も試行錯誤を続けている。過去最多120の国と地域が参列した広島の平和記念式典。ロシア、中国や欠席する一方、パレスチナや台湾などが初めて参列。約5万5000人が犠牲者を悼んだ。94歳の被爆者・森下弘さん。当時14歳だった森下さんは、爆心地から約1.5キロの場所で被爆。部屋を埋め尽くす大量の資料。森下さんが後世に伝えるために集めた原爆や平和教育に関する資料。戦後、高校教師として教壇に立ちながら平和活動に身を捧げてきた。1964年、原爆投下を決断したトルーマン元大統領と面会。その様子も資料として書き残している。2004年にはウクライナとロシアを訪問。チェルノブイリ原発事故の被災者と交流するなど、世界で被爆の体験を伝えてきた。森下さんが集めた資料は母校・広島大学の文書館などに引き渡される。
住所: 広島県広島市中区中島町1-2
