今年も祈りの日を迎えた。原爆投下から80年。平和記念式典が行われた。今年は過去最多となる120の国・地域の代表が参列。全体の参列者数は約5万5000人。原爆投下から80年、被爆者の平均年齢は86歳を超え、戦争を知る人も少なくなる中で伝え続ける人がいる。平和公園にある「原爆の子の像」。その下で中学生と話す佐々木雅弘さん(84)。像のモデルになった佐々木禎子さんの実兄。あの日、爆心地から1.6キロの自宅で被爆。当時、雅弘さんは4歳。妹の禎子さんは2歳。大きなケガはなかったが、その10年後禎子さんは白血病に。鶴を千羽折ると願いが叶うという言い伝えを信じ、痛みに耐えながら鶴を折り続けたが、12歳で亡くなった。伝えてきたのは生きたくても生きられない無念さ。活動は日本だけでなく世界に広がっている。雅弘さんが伝えたいことは「おもいやり」、「世界の1人1人につながっていく。しっかり根付くと良いな」と話した。