林修のことば検定スマートの正解発表。正解は「完成まで長期間」。志賀直哉が30歳の頃、尊敬する夏目漱石からチャンスをもらった。その頃の漱石は新聞に連載小説「こゝろ」を書いていた。漱石は志賀に「次の連載を担当しないか?」と打診し、志賀は喜んで引き受けたが、その後頭を抱えることになった。新聞の連載小説は1話ごとに「事件」「展開」「山」が読者に望まれた。志賀は半年ほど粘るも納得できず断念し漱石に謝罪。申し訳なさから志賀は小説を書けなくなった。スランプから脱出したのは漱石が亡くなった後。断念した小説をベースに構想から20年以上かけて完成させたのが「暗夜行路」。