自民党の安倍派や二階派では、議員が販売ノルマを越えて集めた分をキックバックし、派閥の政治資金収支報告書に収入不記載の疑いがあり、東京地検特捜部は、政治資金規正法違反の疑いで、先月19日、事務所捜索など捜査を進めている。この問題で特捜部が二階俊博元幹事長から任意聴取をしたことが関係者への取材で新たにわかった。安倍派と二階派では複数の所属議員側が販売ノルマを越えて集めた分のパーティー収入をそもそも派閥側に納入していないケースがあることが明らかになっているが、二階元幹事長の事務所もおととしまでの5年間、パーティー収入の一部を派閥側に納入していなかったとみられるという。二階派事務総長を務めた平沢勝栄元復興相の事務所もパーティー収入の一部を派閥側に納入していなかったとみられ、平沢元復興相から任意で事情を聞いたこともわかっている。二階元幹事長は、先月19日、捜査当局からの要請には真摯に協力し事案の解決に向けて努力していく、などとコメントしている。