政治資金規正法の改正を巡り、衆議院の特別委員会はきのう、与野党双方が提出した法案の採決を行い、自民党が公明党と日本維新の会の主張を踏まえて新たに修正した法案が、3党などの賛成多数で可決された。法案では、いわゆる連座制導入のため収支報告書の確認書の作成を議員に義務づけるほか、パーティー券の購入者を公開する基準額を、「20万円超」から「5万円超」に引き下げるとしている。また、党から支給される政策活動費について、項目ごとの使いみちや支出した年月を開示し、10年後に領収書などを公開するとしている。一方、政策活動費の透明性を確保するための第三者機関について、岸田総理大臣は質疑の中で設置時期の明示を求められ、「簡単な議論ではない。できるだけ早く取り組みを進めていくことが重要」と述べた。法案は、きょうの衆議院本会議で採決が行われ、3党などの賛成多数で可決されて参議院に送られる見通し。これに対し、立憲民主党は“自民党の法案は不十分な内容だ”と批判を強めている。立憲民主党は、参議院での審議で企業団体献金の禁止などを引き続き求めるとともに、自民党の法案の実効性をただしていく方針。