土を耕さず、肥料や水やりなどもいらない異色の農業に密着する。週1回、スーパーの駐車場で開催される有機野菜の朝市が行われ、多くの客で賑わうが、会場の片隅で誰かを待っている人たちがいる。そこに松澤さんがやってきて野菜や卵を並べると、商品の争奪戦が始まった。松澤さんはユニークな農法で野菜を作っている農家で、朝市の会場から車で約30分のところに福津農園がある。1.4ヘクタールの農園で野菜や果物など200品種以上の作物を育てている。大根の種まきについていくと土が見えない草むらに種を巻き始め、松澤さんは“耕さない農業”について地域の草や生き物と共存し、生態系を壊さない環境を作っていることを話した。種を巻き終えると地上にある分だけ草を刈り始め、刈った草は粉砕して種の上に乗っかっている状態にしている。さらに収穫までの間、肥料や農薬だけでなく水も与えず放置するだけ。刈った草が土を覆って肥料になり、直射日光から土の乾燥を防ぎ、農薬などを使わないことにより土の中にミミズやアリなどが多く住んで土を勝手に耕し、鎚が軟らかくなって保水率も上がる。害虫被害についてはいろいろな生き物がいることで害虫を食べて抑えてくれるという。どこでも育つわけではなく、生えてる草の種類や日の当たり具合など松澤さんの知識と経験で見極めている。この農業は世界で5年ほど前から環境再生型農業として注目され始めている。
松澤さんは37歳で脱サラし、実家の農業を継ぎ、体質改善のために有機農法を始めた。学生時代に学んだ生物学の知識を活かしながら研究を重ねて、30年以上前に耕さない農業にたどり着いた。種まきから2か月、種を巻いた一面が大根畑になっていた。そんな松澤さんの農園にやって着た親子は元々朝市のお客さんだったが、松澤さんが作る野菜に魅了され、農園の近くに引っ越してきた。松澤さんの野菜を使って、クレソンを刻みかつお節だけで味付けをしたクレソンごはんや厚く切った大根に塩をふりかけただけの大根ステーキなどを作った。松澤さんの農園には大学の研究者や農業研修生など年間約2000人の見学者が訪れている。松澤さんは30年前にデザインした農法に近づいていて、ほぼ完成形と話していた。
松澤さんは37歳で脱サラし、実家の農業を継ぎ、体質改善のために有機農法を始めた。学生時代に学んだ生物学の知識を活かしながら研究を重ねて、30年以上前に耕さない農業にたどり着いた。種まきから2か月、種を巻いた一面が大根畑になっていた。そんな松澤さんの農園にやって着た親子は元々朝市のお客さんだったが、松澤さんが作る野菜に魅了され、農園の近くに引っ越してきた。松澤さんの野菜を使って、クレソンを刻みかつお節だけで味付けをしたクレソンごはんや厚く切った大根に塩をふりかけただけの大根ステーキなどを作った。松澤さんの農園には大学の研究者や農業研修生など年間約2000人の見学者が訪れている。松澤さんは30年前にデザインした農法に近づいていて、ほぼ完成形と話していた。