能登半島地震では液状化による住宅の被害が広い範囲で確認されている。新潟県では約9500件と推定されている。新潟市西区に住む泉田さんは自宅が液状化で約40センチ沈んだ。罹災証明書の判定は全壊、2月下旬から工事をすすめている。健康被害や残債が20年あることからすぐに修理することを決断した。住宅修理は被災住宅の依頼が相次ぎ、着工までに時間を要する中、泉田さんは早めに工事にとりかかることができた。傾きを直す工事に550万円、配管や外構なども合わせて総額800万円ほどかかる見込み。行政からの支援を活用しつつ、貯金を切り崩してやりくりするという。西区に住む立松さん夫婦は隣接する道路が大きく隆起し、自宅が30センチほど沈み込んだ。水道やトイレが使えなくなり、地震翌日から避難生活をしている。建築業者は傾きを直しても亀裂や水漏れなどの可能性があるとされ、建て替えを決断した。しかし、道路復旧工事の日程が決まらず、新しい家の設計ができずにいる。新潟市は住まいの再建にむけて、独自の支援策、職員による個別訪問、液状化の地盤調査などを行っている。中原市長は被災者1人1人に寄り添った支援を行っていきたいとしている。