2004年に起きた新潟県中越地震では精神的ストレスや疲労が重なるなか災害関連死が多く発生したという。中でも注目されたのが「エコノミークラス症候群」でこれにより亡くなった人は全員が車中泊で生活をしている人だった。狭い空間に長時間座り続けると足の静脈に出来た血栓が血流になり肺の動脈を結び呼吸困難や突然死を引き起こすという。中越地震で患者の診察に当たった榛沢和彦さんは「車中泊をしていると3割に血栓が見つかる」と話している。避難生活ではトイレに行く回数を減らす為に水分摂取を控えてしまい血液の濃度が上昇した事も原因の1つとなっている。東日本大震災や熊本地震でも避難所不足やプライバシーの確保などの理由で車中泊を選ぶ人がいる。榛沢さんはやむを得ない場合は安全対策を取るよう水を車に持ち込み定期的に運動するなど提案。弾性ストッキングは通常のストッキングよりも締め付けがキツく足に血が固まるのを防ぐためエコノミークラス症候群にも効果がある。ストレッチや運動は血液の循環を促す血栓を予防するがエコノミークラス症候群は車中泊のみにならず避難所でも注意が必要だという。