高値が続くコメ価格を落ち着かせるため放出された備蓄米の業者への引き渡しが始まった。災害や不作でなく流通の滞り解消のために備蓄米が販売されるのは初めて。政府の備蓄米倉庫から運び出されたのはJA全農が落札した備蓄米の一部(2024年産のコメ計12トン)。今日正午ごろ、埼玉県内の卸売業者の精米工場へ運び込まれた。備蓄米は準備が整い次第、精米され早ければ今月下旬から店頭に並ぶ見通し。業者への引き渡し開始を受けて、江藤農水大臣は閣議後の会見で「需給が安定し流通が正常化して落ち着きを取り戻すことを期待している」と発言。農水省は21万トンのうち未落札のものと残り6万トンを合わせた計7万トンの備蓄米を今週中にも追加放出する方針。