総勢18人でオリンピックに臨むフェンシング。パリ大会では複数のメダルが期待されている。金メダルを目指すのが男子フルーレ団体。キーマンとなるのは精神面から選手を変えたコーチ。去年イタリアで行われた世界選手権。日本は男子フルーレ団体で史上初の優勝を果たした。世界ランク1位となり、パリ五輪の金メダル候補に名乗りをあげた。この躍進を支えるのがフランス人のエルワン・ルペシューコーチ。ルペシューさんはフランス代表として5大会連続で五輪に出場。東京大会では日本を破り金メダルを獲得した。ライバルとして直に剣を交える中で選手たちに可能性を感じ大会後に日本代表のコーチに転身。ルペシューさんは日本代表に大きな潜在能力があると分かっていたなどと話す。就任以来徹底して取り組んできたことが選手に自信をつけさせること。「自分を信じる」ことこそ、ルペシューさんが現役時代最も大事にしてきたことだという。キャプテンの松山恭助選手は卓越した技術を持っているが、世界の舞台では結果を出せずにいた。マンツーマンで行う個人レッスンで常にポジティブな言葉をかけ続けていた。ルペシューさんは母国で行われる五輪で日本を支えるコーチとして頂点を目指す。フェンシングは開会式翌日から競技が始まる。