投開票日まで11日。「政治とカネ」で考える。日本テレビ政治部・長谷栞里の解説。発端は自民党の派閥のいわゆる裏金事件。国会では再発防止策として、ことし6月、政治資金規正法が改正された。中身としては議員本人への罰則強化に加え、政治資金パー券購入者の公開基準を5万円超えに引き下げなどが盛り込まれた。一方、改正法では今後検討するとされた項目も多く、残された課題については各党の考えが分かれている。政策活動費について。政党から議員個人に支給する政治資金。これまでは具体的に何に使ったのかを公開する義務がなく「ブラックボックス」とも呼ばれていた。今年6月、規正法の改正で領収書の「10年後の公開」が盛り込まれた。各党の考えとして、自民党は「将来的な廃止も念頭に透明性を確保」。公明党、立憲民主党、日本維新の会、国民民主党、社民党、れいわ新選組は「廃止」。共産党は「政党助成金制度の廃止」。自民党は現時点で廃止を打ち出すのは尚早と判断したとみられる。石破首相は9日の党首討論で、政策活動費を適法な範囲で衆院選で使用する可能性を否定しなかったものの、「選挙では使わない」と発言を修正した。これに対し、野党は批判を強めている。企業団体献金と政治資金パーティーについては自民党、公明党は「記載なし」、立憲民主党、日本維新の会、共産党は「企業団体献金の禁止、企業団体によるパーティー券購入の禁止」、社民党、れいわ新選組は「企業団体献金の禁止、政治資金パーティーの禁止」、国民民主党は「パーティーの規制強化」としている。