中古マンション相場の勢いに陰りがみえてきた。市況が軟調に傾いているのは、福島県や愛知県など全国15県と、1年前の3倍に増えた。これまで東京に引っ張られ、地方でも売り手が強気になり、価格を引き上げてきたが、市況の勢いは多くのエリアで息切れしている。地方での中古マンション市場の変調には、物価高や住宅ローン金利の上昇に加え、相場が上昇しすぎた結果、地元の人たちの手が届く価格でなくなっているのが背景にあるとみられる。専門家は、今後中古マンション相場が下落基調になるエリアはさらに広がっていくだろうと指摘している。(日経電子版)