吉川さんのプロの眼。テーマは「すれ違う日米金融政策 為替変動のめど」で、「アメリカで利下げ方向が変わらなければ、アメリカで10年債利回り4.1%くらいですが、これが3.8や3.9とか緩やかに下ることはありえる。一方で、日本銀行がマイナス金利解除とともにイールドカーブ・コントロール撤廃に動くと、緩やかだと思うが、0.7%の10年債利回りが0.8とか0.9とかに少し上がる可能性はある。日米金利差が1%動くと10円くらい為替が動く関係性がある。今後日米の金利差が逆方向に動きても長期金利の差は0.4、5%くらいしか縮こまらないので、そうすると1%で10円とすると4、5円のイメージになるので、円高になっても140円前後というのが一つの見方」、「パンデミック前は100円から120円くらいのレンジで動いていた。それがパンデミック後、20円から30円円安方向にずれていて、これが一時的なものなのか、継続的なものか」、「日本銀行がゆっくり金融政策正常化を進めるくらいだと、大幅に円高になる可能性は低いと思う。何かあるとすれば、アメリカで波乱があった場合で例えば、商業不動産の問題が広がりアメリカの景気が悪くなり、FRBが大幅利下げすることになるとか、消費者物価が上振れて大幅に利上げしなければいけなくなるとすると、一回はドル高になるが、そのあと大きなドル安円高になる可能性がある。ただ、今のところそのリスクは小さいと思っている」などと述べた。