外国為替市場では、先月29日に円相場が1ドル160円台まで値下がりしたあと、一転して154円台まで値上がりしたほか、今月2日にも急激に円高方向に動き、市場では政府日銀が介入を繰り返したという見方が強まっている。こうした中、日銀の植田総裁はきょう夕方、総理大臣官邸を訪れ、岸田総理大臣と会談した。会談後、植田総裁は、岸田総理大臣と為替の動向について意見交換したことを明らかにした。植田総裁は先月、記者会見で基調的な物価上昇の影響は無視できる範囲か聞かれ「はい」と答えた。市場では円安をけん制するメッセージとは受け止められず、その後、円安が急速に進んだ。きょう、植田総裁は「今後、基調的な物価上昇率にどういう影響が出てくるか注意深く見ていく」と述べた。