ことし12月8日、小倉昭和館は1年4カ月ぶりに客を迎え入れた。大正時代から100年以上続く「旦過市場」の隣にある。2022年4月19日に旦過市場で火災が発生し、42店舗が被災した。被災を免れた小倉昭和館は市民の集いの場となったが、8月10日に再び火災が発生し、小倉昭和館も焼けてしまった。1939年に創業した小倉昭和館は昔ながらの2本立てでフィルム上映を続けてきた。館主の樋口智巳さんは父・昭正さんから引き継ぎ、2012年に3代目館主となった。2016年には故・大杉漣さんのトークショーを行うなど著名人にも親しまれてきた。年間パスポートの払い戻しの際には多くの温かい声に励まされ、火災から3カ月後には北九州市内のホテルを借りて上映会を開催した。その後も月に1度「出張昭和館イベント」を開催した。全国から1万7000筆の再開を望む署名と4000万円を超える支援が集まった。12月8日のプレオープンには樋口さんの父で2代目の昭正さんも駆けつけた。上映作品は「ニュー・シネマ・パラダイス」。火災で焼けていく劇場、人々の思いで再建される劇場というストーリーが重なったという。
住所: 福岡県北九州市小倉北区魚町4-2-18
URL: https://www.tangaichiba.jp/
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