北鎌倉の明月院はこの土地ゆえの苦難があった。大雨が降るたびに三方の山から流れ落ちる水が本堂の下をくぐり抜けて水浸しになってしまう。原因は本堂の裏手。沼地に雑木や竹が入るだけの荒んだ状態で保水力がなかった。そこで、京都の造園家の曽根三郎に相談した。現場を目にした曽根はこの谷の地形を活かさない手はないと話した。思いもかけない提案に造園プロジェクトがスタート。住職自らパワーショベルを操作し雑木を全て除去。水路を設け山からの絞り水を制御した。そんな苦労の末にできた本堂後庭園。その奥には枯山水の庭が。
住所: 神奈川県鎌倉市山ノ内189