丸紅経済研究所の今村卓さんは「2023年の地政学リスクは高まりましたし、世界不確実性指数も高まりましたが、IMFの今年の世界経済見通しを見てみると意外に安定していましたね。コロナ禍を克服する世界の復元力が強く表れた形となっており、地政学リスクを上回ったのだと思います。アメリカは労働力増加が復元力を支えており、新たなインフレの緩みは生じないでしょう。1年前の悲観的すぎる景気見通しは、復元力を見落としていたんでしょうね。日本も同様に復元力が支えており、意外に安定しているという形でした。ただ、来年はコロナ禍収束は終わるので、復元力は終わると思います。来年は世界経済を揺るがす展開は考えにくいですが、高めのインフレをどう抑えるかになってきますね。アメリカはソフトランディングを収める可能性が高く、日本は1%前後の成長をすると見ています」などと話した。