きょうの憲法記念日を前に、最高裁判所・戸倉三郎長官が会見し、ことしで導入から15年を迎える裁判員制度について、おおむね安定的かつ順調に運営されていると述べた。十倉長官は今月で導入から15年を迎える裁判員制度について、「法廷で必要な証拠を直接見聞きし、的確に心証を取ることができる審理がほぼ定着したと思われる」としたうえで、「分かりやすい審理が行われることは、刑事裁判に対する国民の信頼を確保するうえでも大きな意義があると考えている」と述べた。また、性的少数者が当事者になるなどの多様な生き方を背景とした裁判については、「国民の価値観や意識の多様化が非常に進んできている」と指摘し、「審理に当たる裁判官は、常に広い視野を持って対立する主張に耳を傾け、適切な判断を示す姿勢が求められる。裁判官一人一人が日々の仕事、生活を通じて、主体的、自立的に識見を高めることが求められると思う」と述べた。