子ども達から「たかっちゃん」の愛称で親しまれる塚田高司さんは72歳。18年間公園でほぼ毎日紙芝居を披露している。幼稚園の園児から中学生まで様々な年代の子どもが集まってくる。紙芝居は3本ほど披露し、一番盛り上がるのがその後のクイズの時間だ。正解した子どもには自作の「あめけん」を手渡す。あめけんはクイズのあと駄菓子と無料で交換できる。塚田さんの本業は米や文房具を扱う店。学生のころ小学校で人形劇や紙芝居を披露するボランティアをしていた。50代半ば、近所の公園で子どもの数が少ない上に来ている子どもも会話もなくゲームをするばかりの光景を目にしたことがきっかけで紙芝居を始めた。紙芝居に加え子どもたちが話をするきっかけ作りのために考えたのがクイズだった。塚田は毎朝1時間クイズの問題を作り続けている。この1年ほど毎日のように通っている小学5年生の少年は紙芝居に出会ってから自分が変わったと話した。