中国では、全国人民代表大会が開幕した。人民大会堂には、先ほどまで、李強首相による政府活動報告の演説が続いていた。首相は、経済が全般的に持ち直したなどとする一方、持続的に回復し、上向く基盤がまだ盤石ではないなどとした。ことしのGDPの成長率目標は、5%前後で、去年と同じ水準に設定された。首相は、雇用の安定につながる政策を多く打ち出し、深刻な若者の就職対策を強化するとしている。台湾については、台湾独立分離活動と外部からの干渉に断固として反対すると牽制し、揺らぐことなく祖国統一の大業を推進すると改めて強調した。国防費は、約34兆円で、伸び率は前年比でプラス7.2%と、去年と同水準だった。景気の先行きに不透明感が広がるなかでも、軍事力強化に引き続き力を入れる姿勢が鮮明になっている。