中国で、重要政策を決める全人代がきょう始まった。中国では今、消費水準を落とすライフスタイルが注目を集めている。景気の先行きに不透明感が広がるなか、消費への慎重な姿勢が目立ってきている。全人代で、李強首相は、ことしの経済成長率の目標について、5%前後を目指すとした。この目標は、去年と同水準だ。中国の経済成長率は、2000年代は10%を超え、世界の成長センターとして期待されていたが、最近は、景気回復は力強さを欠く状況が続いている。IMFは、ことしの成長率を4.6%と予測している。中国では、不動産市場の低迷が長期化し、個人消費の伸び悩みや厳しい雇用情勢も続いている。天水では、4年前に、市政府の主導で、路面電車が開通したが、利用者が伸び悩んでいる。運営コストは、年間で8億4000万円余だが、運賃収入は、3300万円余で、採算度外視のインフラ投資だと批判されている。延伸工事は、財政難で、ストップしたままだ。中国経済の専門家は、経済成長率の目標は、プロパガンダを見せている感じがして、ことしはかなり厳しい経済運営を迫られると思うなどとした。習近平国家主席への権力集中が強まるなか、今後の経済展望には、不透明感が増しているという。専門家は、消費が伸びなければ、デフレに突入し、日本の失われた30年と同じ轍を踏む可能性があるなどと指摘した。