沿線の自治体から強い反発が上がっていた東京都と千葉県をつなぐJR京葉線について、異例の発表が行われた。JR東日本千葉支社・土沢壇支社長は「9月1日に京葉線のダイヤ変更を実施致します。」と述べた。今年3月に行われた京葉線のダイヤ改正について、そのわずか半年後にダイヤの変更が行われるという。東京駅と千葉市にある蘇我駅とを結ぶ京葉線。以前はすべての駅に止まる「各駅停車」のほかに、停車駅の少ない「快速」「通勤快速」があったが、今年3月のダイヤ改正で、早朝に運行する2本の快速を除き、通勤時間帯は廃止となった。蘇我駅では通勤快速から各駅停車になり、朝は最大15分ほど乗車時間が長くなったため、京葉線利用者は「通勤快速があるから蘇我に引っ越してきた。一番の目的がなくなった」などと話していた。JR東日本千葉支社によると、ダイヤ改正の発表後700件近くの意見が寄せられ、その9割ほどは批判的なものだったという。こうした意見などを受け、JR東日本千葉支社は最も停車駅が少ない通勤快速は復活しないものの、今年9月から平日では蘇我駅発の上りで3本、東京駅発の下りで4本、土日休日では上りと下りで6本ずつ各駅停車を減らして快速を増やすという。JR東日本の会見を受け、これまで不満を口にしていた千葉市の神谷俊一市長は、きのう「必ずしも十分なものではないが、できるだけ早く地域の声にお応えいただいたということは大変ありがたく、一定の評価ができる。」などと述べた。JR東日本千葉支社は「沿線自治体などと意見交換しながら、今後とも柔軟に対応していきたい」と話している。