きょう発表された65歳以上の1人暮らし世帯の将来推計をまとめた地図。2050年には赤で示された32の道府県で全世帯の20%を超え、最も高い高知県は27%まで上昇する見通し。同居する家族のいない高齢者の生活や安全、どう守っていけばいいのか。2040年には1人暮らしの65歳以上の高齢者が全世帯の20%を超える見通しの北海道。北海道・日高・平取町では、町と社会福祉協議会が、AIを活用したスマートスピーカーによる見守りサービスを行っている。町内で1人で暮らす77歳の女性は、毎日決められた時間に体調や食事、服薬などの状況を自動音声などで確認。回答は、町や社会福祉協議会のほか、遠くに住む家族にも共有。呼びかけに24時間応答がない場合は、担当者が安否確認する。
1人暮らしの高齢者の数が最も多いのが東京。2030年の時点で1人暮らしの高齢者が100万人に達すると見込まれる東京でも、さまざまな動きが出てきている。東京・千代田区の会社が手がけているのは、50代以上をターゲットにしたマッチングアプリ。利用者の4割が60代以上。アプリの利用者数は去年と比べて10倍以上に増えている。アプリ運営会社・浦岡侑紀さんは「1人でいるのはさみしいからということで、アプリの中でメッセージのやりとりが生きがいになっているという人やひとそれぞれ目的が違う」と語った。
持ち家で若い世代と共同生活を送る異世代ホームシェアという選択肢も。東京都内の戸建てに住む82歳の男性が空き部屋を貸しているのは19歳の大学生。リビングやキッチンなどは2人の共有スペースとし、寝起きする部屋は別々で独立。生活費として月3万円をもらい、お互いが不満なく暮らせるよう同意書を取り交わしている。80代の男性が守るとしたのは、学生のプライバシーを保ち尊重すること。大学生は、できれば週1日か2日は夜の時間帯にコミュニケーションの場を設けるとした。自宅には、この春から娘夫婦が引っ越してきたが、今後も学生の受け入れを続けたいとしている。異世代ホームシェアの仲介をしているのは、都内にあるNPO法人。現在30人ほどの高齢者が利用している。NPO法人リブ&リブ・石橋代表は「一番恐れているのは“社会からの孤立化”。新しい絆づくりが必要になってきたと思う」と述べた。
1人暮らしも孤立しない地域作りをしようと、こちらでは若い世代が模索を始めている。地域サロンを運営・濱野将行さん33歳は、栃木・大田原市で地域の人たちが集まるサロンを運営している。もともと1人暮らしの高齢者たちから、集まる場所が欲しいという声を受けて始まり、今では高齢者だけでなく、地域の子どもや学生など1年で延べ4000人以上が訪れる。濱野さんが掲げるキーワードは「ごちゃまぜ」。地域サロンのほかにも、空き家などを活用して徒歩2分圏内に障害者施設や学童保育など9つの施設を作ってきた。今この地域では、高齢者が学童保育の施設に足を運び、マジックを披露するなど世代を超えたつながりが日常的に生まれている。濱野さんが目指しているのは「1人暮らしが孤立を招かない地域」。孤立は高齢者だけの問題ではない。2050年には、全世帯の40%以上が1人暮らし世帯となり、最も高い東京都はその割合が54.1%に上る見通し。これまで家族が行ってきた支え合いを、社会全体で担うなど環境作りが重要になる。
1人暮らしの高齢者の数が最も多いのが東京。2030年の時点で1人暮らしの高齢者が100万人に達すると見込まれる東京でも、さまざまな動きが出てきている。東京・千代田区の会社が手がけているのは、50代以上をターゲットにしたマッチングアプリ。利用者の4割が60代以上。アプリの利用者数は去年と比べて10倍以上に増えている。アプリ運営会社・浦岡侑紀さんは「1人でいるのはさみしいからということで、アプリの中でメッセージのやりとりが生きがいになっているという人やひとそれぞれ目的が違う」と語った。
持ち家で若い世代と共同生活を送る異世代ホームシェアという選択肢も。東京都内の戸建てに住む82歳の男性が空き部屋を貸しているのは19歳の大学生。リビングやキッチンなどは2人の共有スペースとし、寝起きする部屋は別々で独立。生活費として月3万円をもらい、お互いが不満なく暮らせるよう同意書を取り交わしている。80代の男性が守るとしたのは、学生のプライバシーを保ち尊重すること。大学生は、できれば週1日か2日は夜の時間帯にコミュニケーションの場を設けるとした。自宅には、この春から娘夫婦が引っ越してきたが、今後も学生の受け入れを続けたいとしている。異世代ホームシェアの仲介をしているのは、都内にあるNPO法人。現在30人ほどの高齢者が利用している。NPO法人リブ&リブ・石橋代表は「一番恐れているのは“社会からの孤立化”。新しい絆づくりが必要になってきたと思う」と述べた。
1人暮らしも孤立しない地域作りをしようと、こちらでは若い世代が模索を始めている。地域サロンを運営・濱野将行さん33歳は、栃木・大田原市で地域の人たちが集まるサロンを運営している。もともと1人暮らしの高齢者たちから、集まる場所が欲しいという声を受けて始まり、今では高齢者だけでなく、地域の子どもや学生など1年で延べ4000人以上が訪れる。濱野さんが掲げるキーワードは「ごちゃまぜ」。地域サロンのほかにも、空き家などを活用して徒歩2分圏内に障害者施設や学童保育など9つの施設を作ってきた。今この地域では、高齢者が学童保育の施設に足を運び、マジックを披露するなど世代を超えたつながりが日常的に生まれている。濱野さんが目指しているのは「1人暮らしが孤立を招かない地域」。孤立は高齢者だけの問題ではない。2050年には、全世帯の40%以上が1人暮らし世帯となり、最も高い東京都はその割合が54.1%に上る見通し。これまで家族が行ってきた支え合いを、社会全体で担うなど環境作りが重要になる。