今週の月曜、29日には円相場が34年ぶりに1ドル160円台にまで下落。その直後円高方向に変動した。史上では日本政府や日銀が2回に渡って市場介入を行ったという観測が強まった。東短リサーチによれば今回の市場介入規模は8兆円ほどと見られるが、鈴木財務大臣は市場介入に関しては明言を避けたうえで市場の動きを牽制した。3日にはアメリカの雇用統計が発表され、就業者の伸びが市場の予想を大きく上回った。これを受けて市場はFRBが利下げを始める時期は遅くはならないという見方を示し、日米の金利差が縮むことが意識され、ドル売り円買いの動きが強まり、一時は1ドル151円台後半にまで円高が進み、1週間で最大8円以上も値上がりしたことになる。ただ政府や日銀の介入の効果は短期的で日米の金利差が開いた状態では円安の流れを止めるのは難しいと見られている。今後のFRBと日銀の金融政策の方向性が円相場を左右すると考えられる。
住所: 東京都中央区日本橋室町4-4-10 東短室町ビル9階