暑さも続いている。きょうも各地で猛暑日となった。この夏の平均気温は平年と比べて1.76℃高くなり、去年と並んで最も暑い夏になった。気象庁の検討会は、異常気象といえるとしている。影響は秋の味覚にも出始めている。千葉・松戸市にあるぶどう園の巨峰の畑では、猛暑の影響で、ぶどうの色づきに遅れが出ている。観光客などに人気のぶどう狩りは、例年8月の初めから行っているが、ことしは1週間遅らせた。ぶどう園園主・加藤正芳さんは「味は変わらない実は。(色づきが悪いと)客に商品として価値が低いとみなされる。加工とかに回す」と語った。暑さ対策のため、夜に水をまいたり、葉を多く茂らせて、影を作ったりして、ぶどうに負担をかけない工夫をしている。この夏、7月には最高気温40度以上を、1日に6つの地点で観測。先月には、福岡・太宰府市で、猛暑日が連続40日に達し、国内の最長記録を更新。気象庁によると、ことしの夏の日本の平均気温は、平年と比べて1.76℃高くなり、去年と並んで、気象庁が統計を取り始めてから最も暑い夏となった。東京大学先端科学技術研究センター・中村尚教授は「ことしの暑さも異常気象といって差し支えない。長期的な地球温暖化に伴う気温の上昇傾向が、気温の底上げをしていることは否めない」と語った。この異常ともいえる暑さの影響。千葉・千葉市内のクリーニング店。例年、この時期は衣がえのため、多くの夏物が持ち込まれるというが、依頼を受ける点数は、去年と比べて2割ほど減少。暑さも関係しているのではという。クリーニング店・野澤勝義会長は「暑いと出かけることも少ないだろうし、でかけないと着る物も汚れない。去年までゴルフウエアを預けていた何人かの客が来なくなった」と語った。異常気象といえる夏。このままでは、売り上げが減少し、経営にも影響するのではないかと懸念している。気になる今後の暑さ。気象庁の検討会は「以前と比べて気温が上がりやすい状況は続くのではないか」としている。