今回向かったのは岩手・矢巾町にある「立花椎茸農園」。岩手県は国内の椎茸の主な産地として知られており、立花椎茸農園では年間約40トンのシイタケを生産している。開発者・高梨琢磨グループ長が見せてくれたのは、振動を与えることで害虫から農作物を守る技術。害虫が振動に敏感に反応することを応用してシイタケにつく害虫の動きを妨げるという。振動を使った害虫駆除について調べるため「森林総合研究所 東北支所」に向かった。見せてくれたのは約5ミリのキノコバエの幼虫。シイタケが主な餌なため、通常は手作業で駆除しなければならない。餌を食べてるキノコバエに振動を与えると、動きが止まる。高梨は、「振動を与えるとストレスを強く感じる。ストレス状態になって、さらに行動を変える可能性もあると思っている」と話す。実証実験に参加したトマトの農園では大きな効果があったという。