きのうは金融経済懇談会で、日銀・植田総裁の発言があった。内容について、みずほ証券・大橋英敏氏が、発言内容は前回の金融政策決定会合までの内容と大差なく、サプライズはなかった。一部では12月に利上げの示唆があるのではという思惑もあったが、そのようなコメントはなかった。足元トランプトレードを背景に米ドル円は非常に強い状態が続いている。追加利上げに対する示唆が強い内容で、内容自体はタカっぽいものだった。個人的には次の利上げのタイミングは12月では。さらに、マーケットの織り込みは12月であろうと1月であろうと近いタイミングで利上げするとの期待が高まっているので、これ自体はあまり大きな材料にならないのではなどと解説した。予定の中にユーロ圏のCPIがあった。JPモルガンチェース銀行・棚瀬順哉氏は、今日の数字は改定値なのでこれを受けてECBの金融政策の見通しが変わってくるというようなことはない。長い目でみると、ユーロ圏の景気指標物価指標がECBの金融政策に与える影響というのは今後注目を集めてくると思う。ユーロ圏の景気が弱くてインフレが想定以上に下がり、そういった中でECBがかなり来年の前半にかけて積極的に利下げをする見通しで、それがユーロ安につながってくるというようなシナリオがかなり盛り上がってきているなどと解説した。