2023年5月アメリカ・ハワイで撮影された映像が紹介された。シーカヤックで釣りを楽しんでいた男性の元に突然イタチザメが現れシーカヤックに襲いかかった。イタチザメは体長3~4m・体重は700kg以上に及び攻撃的な性格で時として人を襲うことも知られている。男性はサメの横っ面を全力でキックし事なきを得た。いわゆる“人喰サメ”は本来、沖合に生息しているものだが、温暖化などの影響で人の距離が接近傾向にある。世界のサメの被害件数はここ40年で3.5倍と増加傾向にある。中でもサーファーの被害が多いとされているが、遭遇の仕方も様々で2016年アメリカ・フロリダビーチでは波打ち際付近でスタンドアップサーフィン中の男性のサーフボードに推定2mほどのハナザメがぶつかってきた。サーファーが襲われる理由は、石垣先生によると、パドリングしている手足が鳥や海獣類の足に見えるためとのこと。注意が必要なのはサーファーばかりではなく、2014年オーストラリア・シドニー近郊の磯で男性が海に飛び込むと目の前に体長3mほどのホホジロザメの姿があった。男性は慌てて岸に逃げることができ事なきを得た。サメの出没例は日本でも増加中で、2022年沖縄県の安里川で推定1mほどのオオメジロザメの姿がとらえられた。他にも鹿児島・奄美大島では定置網漁にイタチザメが頻繁にかかり、山口県では3.5mのホホジロザメが出現など、沖縄・九州エリアで危険なサメが多く出没していて、この傾向はこの夏、関東・東海エリアにも広がる可能性があると専門家は指摘する。近年の調査で今年生まれたサメの幼魚がコンスタントに見つかっていて、大型の親が近くに来ている印象がある、水温が25~30℃になったら注意が必要とのこと。ポイントは海流で、日本の太平洋側では黒潮大蛇行という黒潮の動きに異変が起こっていて、この変化にサメの接近が関係していると考えられている。ここで問題「サメが捕食する時の特有の動きとは?」。正解は「噛んだ後体を横に振る」で、左右に振ることで肉を引きちぎるそうだ。またサメに遭遇した時に興味をもたれないようにする方法を質問され、石垣先生は「ダイバーと手を繋ぎ大きさをみせたらサメは逃げていった」などと話した。自分を大きく見せるのがポイントとのこと。