指一本で心筋梗塞や、脳梗塞の発症リスクが分かるという測定器は、既に都内の薬局に設置されていた。それが「ベジメータ」。中指を10秒置くだけで野菜の摂取状況が分かる装置。トマトやかぼちゃなど緑黄色野菜に多く含まれるカロテノイドの成分を指の皮膚から測定する。実はこの機械で野菜不足と判定された人ほど、心筋梗塞と脳梗塞の発症リスクが高いことが明らかになった。尾花医師らの研究チームは、人間ドックを受ける1130人にベジメータで測定してもらった。227以下の野菜が不足しているグループと、495以上の野菜が十分なグループを比較すると、野菜が不足しているグループは、野菜が十分なグループよりも10年以内に脳梗塞や心筋梗塞になるリスクが、なんと4倍になることが分かった。尾花医師らは先月、この研究を英国の科学誌で発表した。女性は発症リスクが高いとされる220だった。ベジメータは薬局やスーパーなどに設置されており、今後も順次、増やしていく予定とのこと。尾花医師は定期的に測って野菜不足を解消することで、心筋梗塞や脳梗塞の発症リスクを下げられると呼びかけている。