新潟・阿賀野のコメ農家・酒井繁さんは、妻と2人、約2.5ヘクタールの田んぼで米を育てているが経営は楽ではない。機械の購入や修理に多額の費用がかかる上、「ガソリンとか軽油 燃料が上がるとすべて上がってしまう」という。酒井さんは「去年は320万円の米の売り上げがあったけど80万円の赤字その前の年は150万の赤字」「農業の収入で生活できる人は小さい農家では少ないと思う」と話していた。産直通販サイト「食べチョク」実施のアンケートでは、9割以上のコメ農家が生産コスト上昇で経営が苦しいと回答。原因の1つが農地の面積。60キロあたりの生産費をみると、作付け面積が小さいほどコストが高くなることがわかる。日本の9割の農家は10ha未満の小規模農家。ほとんどの農家が利益を出しづらい状態となっている。日本は山がちな地形が多く広い農地を作りづらいという地理的要因もある。さらに、2018年まで続いた減反政策はコメあまりを防ぐため国が生産を制限する政策で、転作などが進められた。こうした政策が大規模化をしようとする農家の意欲をそいだという指摘もある。