世界最大の木造建築物となる大屋根リングが完成間近な一方で課題も抱えている。複数の国への取材でわかった工事の遅れ。2回の増額で当初のおよそ2倍になった会場建設費など、1649億円の国費負担の問題など。都内では開幕1年前の記念イベントが開催され、公式キャラクターのミャクミャクが挨拶を披露した。1970年の大阪万博では来場者数が6400人を超え、アメリカ館では月の石が展示され人気を博した。来年の万博では海外パビリオンの建設が難航しており、48か国に取材依頼をしたところ24か国から回答を得られた。インドネシア館の責任者は「10月中旬の建設完了は達成不可能だと判断した。建設許可の手続きに時間がかかるのと、原料費や人件費の高騰により資材や人を確保できない可能性がある」などと話す。開幕までに工事が完了しない国が出てくる事態も現実味を帯びている。会場への交通アクセスもさらなる課題となっていて、万博へバスを出すよう協力要請を受けた会社では人材確保が深刻な課題となっている。