撮影2日目。朝から島を散策した。積善山だけでなく、あちこちに桜が点在している。桜のトンネルで、地元の子ども連れの女性に声をかけた。この島の生まれだが、小さい頃に両親が引っ越して、家は京都にあるという。京都で出産をしたが、祖父母がいるこの地で1年ほど子育てをする考えだという。島では厄年などに桜の植樹をする慣習があり、それがたくさんの桜がある理由。お昼すぎ、神社の鳥居の先にあるひときわ大きな桜の近くでお花見をする人たちに声をかけた。地元の人たちの集まりだという。昔校長先生だったという男性が、戦後すぐの積善山の写真を見せてくれた。当時は荒れたはげ山だったが、そのご桜の植樹が行われるようになり、現在の姿になった。今では桜は地元の人には当たり前過ぎる景色らしい。夜7時前、夜桜の下から賑やかな声が聞こえてきた。高校時代の同級生たちで集まって、お花見をしていたという。会うのは35年ぶりとのこと。