沖縄県の尖閣諸島周辺の日本のEEZ(排他的経済水域)に設置されていた中国のブイがなくなったと、きのう、海上保安庁が明らかにした。海上保安庁によると今回なくなっているのが確認された中国のブイはおととし7月に沖縄県の尖閣諸島周辺の日本のEEZ(排他的経済水域)で確認したものだということだ。このブイは尖閣諸島の北西の沖合に設置されていたが、きのう、なくなっているのが分かったということだ。このため海上保安庁は付近を航行する船舶に対し、台湾の北東にあったブイが存在しないという航行警報を出した。おととし、ブイの設置を確認した際にも航行警報を出し、船舶に対して注意を呼びかけていた。このブイについて中国外務省の郭嘉昆報道官はきのうの記者会見で「設置は中国の国内法と国際法に合致するものだ」としたうえで「設置した場所での任務を完了した。科学的な必要性に基づいて中国の関連部門が自主的かつ技術的な調整を行った」と述べ、ブイを移動させたことを認めた。日本近海では最近も沖縄県与那国島の南方の日本のEEZ(排他的経済水域)の内側で中国が設置したブイが見つかっていて、去年12月、岩屋外務大臣が中国を訪れた際、王毅外相に即時撤去を求めるなど日中の間でたびたび懸案となっている。