高齢化率が52%を超え石川県内で最も高い珠洲市。唯一の総合病院が地震によって大幅に患者が減ったという。石井事務局長は「今年度末はかなり大きな赤字決算を見込んでいる」などと話した。地震前に90人いた入院患者は定員などで20人近くに減り、外来患者も住人の避難に伴って半分ほどになっている。この状態が続けば今年度見込まれる赤字額は8億円の見込みである。病院は「今も続く断水が解消されれば、入院患者を40人まで増やしたい」としているが、職員の15%以上が退職や退職の意思を示したりしている他、自宅が被災し病棟や避難所で寝泊まりする職員もいる。勤務を続ける看護師は「水道がまだ来ていない。トイレも使用できないし生活する上では大変な状況」などと話した。こうした課題を抱えているが、1か月余り前に中止していた外来を再開したときには「かかりつけが安心できる」などの声があった。石井事務局長は潰す訳にはいかない」などと話した。専門家は財政支援とともに今後の医療体制の検討も必要だと指摘する。