新潟県の魚沼市の街の中心から5キロほど離れた場所い石川雲蝶の傑作がある。訪れたのは赤城山 西福寺。室町時代に開かれた曹洞宗の古刹。本堂の傍らにあるのが茅葺き二重層で総欅造りの開山堂。四方をガッチリと鉄骨の雪囲いが覆っている。そのお堂は道元禅師と西福寺の歴代住職を祀るために幕末の1857年に建立された。石川雲蝶作の西福寺・開山堂の天井彫刻。天井全面に施された木彫は、道元禅師猛虎調伏の図。畳18畳分の広さがあり、道元禅師が中国で修行をしていた時の物語を掘っている。この天井に表現されているのは日本から宋の国にわたった道元が天童山の行脚の途中で、トラに襲われる。すると道元は持っていた杖を投げつけて岩山の上で静かに坐禅を組んだ。杖は巨大な龍へと姿をになりトラが慌てて退散。鯉が踊り、鷲がにらむ。