強力な接着力がありながら簡単に離せるという特徴を持った接着剤を作り出していたのはミドリムシ。ミドリムシは体中に接着剤の原料「パラミロン」を蓄える。6リットルの培養槽から400g以上の接着剤の原料がとれる。3年後の実用化を目指している。ミドリムシは食料や石油に代わるバイオ燃料としても注目されている。人の力では作れないものを作る微生物工場はこれまで醸造などで微生物を活用してきた日本の技術力が発揮できる分野だという。化学大手のカネカでも微生物工場を活用した取り組みを進めている。ホテルで使われている歯ブラシに、日本航空が機内で使っている食器。そしてスターバックスが明日、沖縄県で先行導入し全国でも使われるストロー。共通点は土壌や海水の中で自然に返る性質を持つグリーンプラネットと名付けたプラスチック。原料を製造しているのが兵庫県にあるカネカ高砂工業所。巨大な培養タンクが微生物工場。現在量産しているものは微生物に植物性の油を与えて作り出しているが課題も。世界では年間およそ4億トンのプラスチックが生産されていてその需要を満たすために植物の油を使うと食料不足を招くおそれがある。カネカでは、アルミ製の風船に二酸化炭素と水素を気体の状態で充填し、微生物が二酸化炭素を餌にして自然に返るプラスチックを作り出すと同時に温暖化を防ぐ一石二鳥の取り組みを行っている。2030年までに実証を終わらせ、工業化を目指すという。
住所: 茨城県つくば市梅園1-1-1
URL: http://www.aist.go.jp/
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