神奈川・横須賀市、時代に取り残された「まち」が月見台住宅。1960年、高度経済成長期に整備され74戸、長屋の市営住宅。最寄り駅から徒歩10分の距離だが、標高約50mもの高低差を行き来する大変さもあり、人口減少。そして築65年以上のものもあり2020年に全面空き家となった。いつしか付いた名前は天空の廃墟。月見台住宅が今はあふれんばかりの人だかりで大賑わい。横須賀市長もやってきた。月見祭というイベントを開催、1500人もの人が訪れた。ゴーストタウンだったまちは再開発され長屋を使い様々な店が営業。カラフルなクロワッサンを販売するパン屋、さらにその先にはテイクアウトの弁当屋「Café ALL GOOD」。約1万3000平米の敷地内には40店以上の店。さらに飲食店だけでなく古着と瀬戸物を扱う店やアートギャラリー、革製品の工房、そしてサロンまで。長屋には様々な形態の店。多くの店はステップアップ、新規チャレンジ店。月見台住宅が盛り上がっているのはどういうことなのか。再開発を手がけた会社の松島孝夫さんによるとなりわい住宅として賃貸住宅で貸している住宅だという。アメリカンフードと雑貨のお店の店主によると「なりわい住宅」とは店舗をかねた住宅だという。店舗兼住宅はまちの再生で注目されている。浴室はシャワーのみ。店舗と住居あわせて広さは約30平米。気になる家賃は6万円台後半。一番安いところで5万8000円。横須賀市内で店舗をかまえると家賃相場は10万円以上。くわえて自宅を借りると30平米では月に6万~7万円はかかる。なりわい住宅だと毎月10万円以上は家賃がおさえられる。
住所: 神奈川県横須賀市田浦町1-6
