半導体メモリー世界3位の米国マイクロンテクノロジー。初期のオーナーは、じゃがいも生産で巨万の富を得たアイダホのポテト王。じゃがいもの次は半導体として生産力を高めた。しかし80年代、安くて高性能な日本製の半導体が世界を席巻。マイクロンの経営は悪化。しかし、その後、日本の半導体産業は没落。2012年にはエルピーダメモリが経営破綻すると今度は、その買収に乗り出したのがマイクロンだった。日本企業との攻防の末、ポテト農家から世界の半導体企業に上り詰めたマイクロン。メロートラCEOインタビュー。HBMは高速で大容量のデータを処理できる半導体メモリー。生成AIの開発にはGPU(画像処理半導体)と合わせて高性能メモリーのHBMが欠かせないといわれている。AI向けメモリー生産を日本で増強する姿勢を示した。その現場に挙げたのがマイクロン広島工場。マイクロンは去年、最大5000億円を投資すると表明したが、この動きに敏感に反応したのが工場を抱える広島県。広島県・湯崎知事はマイクロンの巨額投資を見据えたインフラ支援を国に要請した。そして、神奈川県にあるマイクロンの設計拠点を視察したのが自民党の半導体議連のトップ、甘利明会長は日本政府として補助金で支援する選択肢についてもメロートラCEOに伝えたという。