さいたま市には盆栽園が複数ある大宮盆栽村と呼ばれる地域がある。大宮盆栽村は関東大震災の後被災した東京の盆栽職人が交通の便の良さや豊かな土壌を求めて大宮に移り住んだことから誕生した。今月で100周年を迎えたとのこと。盆栽師の廣田さんは「100年という節目を機にしっかり次の100年に向かってより飛躍させていくことを考えないといけない」などと話した。大宮盆栽村に新しい風を吹き込む廣田さん。高校は服飾デザイン科に進むが、中退し、自分が何をしたいのか迷う時期があったという。周囲のすすめで親戚の盆栽園を手伝うことになり、その面白さに気付いたという。2代目園主は廣田さんに盆栽の奥深さを教え込んだという。2代目は子どもたちに盆栽の魅力を伝えることも大切にしてきた。廣田さんは「引き継げるのは私しかいない」と感じたという。この冬3代目の園主となった廣田さん。様々なメディアに積極的に出演し、新たなファンの獲得を狙っている。今直面しているのが、盆栽園を存続させるための資金確保。住みやすい町としてさいたま市では地価が上がり、盆栽園の固定資産税が上がっている。このため、さらに収益を上げる必要がある。盆栽の貸出サービスに力を入れているという。飲食店などで盆栽を月数万円から貸出、手入れや入れ替えも行う。安定した収入が見込めるうえ、盆栽ファンを増やすことにもつながると期待している。さいたま市では2年前からミニ盆栽を出生届を提出した人たちに配っているという。盆栽を楽しむポイントは正面から見ることと、下から見上げること。