パリパラリンピック開会式。日本選手団の旗手を務めたのは陸上男子走り幅跳び・石山大輝選手と競泳女子・西田杏選手。日本からは海外での大会としては最多となる175選手が出場する。メインステージで始まったのはピアノの演奏。最初はダンサーたちが手で鍵盤をたたいていたがパフォーマンスは次第にエスカレート。土足で鍵盤を鳴らすとピアノの上に乗る。更に車椅子のダンサーもピアノの上に上がりそのままステージ上を移動し始めた。そのステージに真っ赤なスーツ姿で現れたのはフランス人歌手のクリスティーヌアンドザクイーンズさん。登場するなりピアノの上に上がるとピアノからピアノへと渡り歩きそのまま歌い出した。演奏に使用されたピアノは1台だけ。残り9台のピアノはダンサーのパフォーマンスにのみ使用された。SNS上ではこうしたピアノの使い方に異論が噴出した。先月行われたパリオリンピックの開会式ではピアノが燃え上がる演出が物議を醸し閉会式ではピアニストと共にピアノが宙づりになる光景が強い印象を残していた。開会式のテーマは「広く開かれた大会」という理念のもと「パラドックス(逆説)、ディスコード(不和)からコンコルド(調和)へ」。障害者への偏見が残る中スポーツを通じた融和を描いたという。そして、聖火リレーのクライマックスでは5人のパラアスリートの点火によりオリンピックと同じ気球型の聖火が空へ舞い上がった。