ブラジル・リオデジャネイロで開かれるG20(主要20ヵ国)首脳会議はペルーで開かれたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議に続いて18日から2日間の日程で行われる。会議には石破首相や米国・バイデン大統領、中国・習近平国家主席などが出席。会議の主要なテーマは飢餓や貧困対策、気候変動対策を含む持続可能な開発などで、いずれも特に新興国や途上国側が長年向き合ってきた課題。議長国ブラジル・ルーラ大統領は16日、「アマゾンが何を望んでいるのかを世界に伝える時が来た。豊かな国々が森林保護のための資金援助を行う必要がある」と述べて、議論を主導していく意欲を示した。ただ、会議は気候変動対策に後ろ向きとされ、2国間交渉を重視する米国・トランプ次期大統領を意識したものになる可能性がある。16日まで開かれたAPEC首脳会議でも、国際協調や多国間協力の重要性を訴える首脳が相次いだ。トランプ次期大統領の就任を前にG20として立場の異なる国々が国際的な課題の解決に向けてどのようなメッセージを打ち出すのかが焦点。