ベトナムを訪問中の石破首相はベトナムの最高指導者で共産党トップのトー・ラム書記長と会談した。会談で両首脳はアメリカによる関税措置や中国の報復関税が世界経済に与える影響について協議し、石破首相は「多角的自由貿易体制を維持・強化するために協力したい」と呼びかけた。さらに石破首相が海洋進出を強める中国を念頭に「防衛協力を強化したい」と述べたのに対し、ラム書記長は「安全保障・経済分野でより一層日本との協力を推進したい」と応じたという。会談に先立ち石破首相は約100社の日本企業が進出している工業団地を視察し、車座対話を開いた。石破首相はトランプ関税によってどういった影響が考えられるか聞き取った上で、海外進出する日本企業への支援にも注力する考えを強調した。