1月から3月のGDPは年率換算で2.0%減少し2期ぶりにマイナス成長となった。最大の要因はGDPの6割を占める個人消費の低迷。前の3か月と比べてマイナス0.7%となり、リーマンショックの影響で経済が低迷した2009年以来、15年ぶりに4期連続のマイナスとなった。ダイハツの不正認証問題による自動車の消費が落ち込んだほか、スマホなどの耐久財の消費が振るいなかった。実質賃金が24か月下がり続け物価高に追いついていないことで、消費者の節約意識や買い控えが依然強いことが示された形。岸田総理は今年中の物価上昇を上回る所得の実現を約束しているが、先行きは不透明。34年ぶりの円安水準がさらなる物価上昇を引き起こしかねず、春闘での賃上げの効果を打ち消しかねない。物価高に負けない所得の増加が実現されなければ消費は回復せず、日本経済は今後も低迷に陥ることになる。
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