ロシアと北朝鮮の4年半ぶりの首脳会談について。もしロシアが北朝鮮から砲弾を買うということになれば、北朝鮮に制裁を課している国連安保理決議に明確に違反することになる。岩田明子ジャーナリストは「ウクライナ侵攻の長期化によるロシアの疲弊ぶりの表れ」と話した。この決議を成立させた当時はロシアも賛成して採択したが、これに違反するとなると国際秩序を否定していることになり、日米がそのことを国際社会に訴えていかなければならないと話した。一方で、北朝鮮は軍事的な挑発を続けている。北朝鮮は今週水曜日の正午前に短距離弾道ミサイル2発を発射、日本のEEZ外に落下した。金総書記がロシアを訪問している最中のできごとだった。韓国のメディアは、「最高指導者が国外にいる状況での発射は初とみられる」「軍事体制を徹底的に整えているという自信の表れ」という専門家の分析を伝えている。また、南山大学の平岩教授は、「通常の訓練・実験だと思うが、メッセージがあるとすれば、米韓に対しロシアと北朝鮮の緊密化を背景に軍事的に一歩も引く気はないと示した」と指摘している。岩田明子ジャーナリストは「北朝鮮は今後も軍事協力を引き出すために『中国・ロシア・北朝鮮対日米韓』という構造を強調してくるはず。日本としてはできるだけ中国をこちらに寄せる努力をすること、日米韓の連携を強化する、グローバルサウスをこちら側に引き寄せるという多層的な外交が求められる」と話した。